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Story

カウンセリングマインドのお話
~相手の心に寄り添って人と人が生きることを支え合う~
当園では、「カウンセリングマインド」~相手の話に耳を傾け、その立場に立って気持ちに共感して受けとめながら、相手の心に寄り添う事~を何よりも大切にしております。
お子さまと職員、保護者と職員、職員同士の関わり合いの中で、信頼が生まれるような関係作りをしたいと思っております。
皆さまによりお分かりいただくために、ある日のお子さまと職員との関わり合いをご紹介します。

Story|絵本

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1歳児クラスでは、お散歩から帰ってくると靴を脱いで、手を洗って、トイレに行って、お食事という流れになっています。全員がそろうまでには少し時間差があるので、先に用意のできた子は絵本を読んで、みんなが集まるのを待っています。先日、いつものようにほとんどのお子さんがそろったので、「お給食なので、絵本をお片付けしてね」と声かけをしたところ、みんなが片付けるのに逆行して、絵本を取りにいき、読もうとしていたお子さんがいたので、「お給食のお時間ですよ」と伝えると、知らん顔!「絵本を片付けてきてくださいね」と再び声をかけると、かたくなに絵本を握りしめて、「読みたいー」と泣き出しました。


その様子を見て、内心、「この絵本そんなに好きだったかな?」とか、「絵本はお昼寝起きも読めるよね」とか、「これからみんなが大好きなお給食なんだけどなぜここで泣くのかな?」などと思いました。けれども、それと同時に「ひょっとして絵本が読みたくて、お散歩から帰ってきて、このお子さんなりに頑張ってたの?」という思いがよぎりました。


手を洗おうとしたら、列ができていて順番。それが終わってトイレに行ったら、また列ができていた。先生の言う通り、きちんと並んで順番を待った。やっと終わって、「さあ絵本が読める」と思ったら、まさかの「終了ー」。もしそうだとしたら、泣きたくもなりますよね。状況を自分に置き換えてみるなら、行列のできる人気店で、何時間も並んで、自分の番がきたと思ったら、「本日終了しました」と言われた時の気持ちと同じかと、「またのご来店をお待ちしております」と言われても、「二度と来ないわ」と思ったり。


そのお子さんに、「絵本が読みたかったの?先生、お支度しながら待っているから、一つ読んだら戻ってきてね」と声をかけると、そのお子さんは部屋の隅で本を一冊だけ読み、満足そうな顔をして何事もなかったかのようにエプロンをつけて椅子に座ってました。その間たった2~3分。


そのお子さんから絵本を取り上げて、むりやり席に座らせなくてよかったと心から思った瞬間でした。繰り返される日々の中では、埋もれてしまいそうな、本当に小さなやり取りでしたが、このようなことが、「一人の人間として尊重すること」なのかと、そのお子さんを通して教えてもらいました。

これこそがカウンセリングマインド、相手の心に寄り添って人と人が生きることを支え合ったシーンだと思います。

目の前のお子さまに、この様な温かな触れ合い方、関わり方をした職員に心から感謝しております。

カウンセリングマインドをもって、お子さまに関われるように、職員一同今後も務めて参りたいと思っております。

Story|絵本

1歳児クラスでは、お散歩から帰ってくると靴を脱いで、手を洗って、トイレに行って、お食事という流れになっています。全員がそろうまでには少し時間差があるので、先に用意のできた子は絵本を読んで、みんなが集まるのを待っています。

先日、いつものようにほとんどのお子さんがそろったので、「お給食なので、絵本をお片付けしてね」と声かけをしたところ、みんなが片付けるのに逆行して、絵本を取りにいき、読もうとしていたお子さんがいたので、「お給食のお時間ですよ」と伝えると、知らん顔!「絵本を片付けてきてくださいね」と再び声をかけると、かたくなに絵本を握りしめて、「読みたいー」と泣き出しました。


 その様子を見て、内心、「この絵本そんなに好きだったかな?」とか、「絵本はお昼寝起きも読めるよね」とか、「これからみんなが大好きなお給食なんだけどなぜここで泣くのかな?」などと思いました。けれども、それと同時に「ひょっとして絵本が読みたくて、お散歩から帰ってきて、このお子さんなりに頑張ってたの?」という思いがよぎりました。


手を洗おうとしたら、列ができていて順番。それが終わってトイレに行ったら、また列ができていた。先生の言う通り、きちんと並んで順番を待った。やっと終わって、「さあ絵本が読める」と思ったら、まさかの「終了ー」。もしそうだとしたら、泣きたくもなりますよね。状況を自分に置き換えてみるなら、行列のできる人気店で、何時間も並んで、自分の番がきたと思ったら、「本日終了しました」と言われた時の気持ちと同じかと、「またのご来店をお待ちしております」と言われても、「二度と来ないわ」と思ったり。


そのお子さんに、「絵本が読みたかったの?先生、お支度しながら待っているから、一つ読んだら戻ってきてね」と声をかけると、そのお子さんは部屋の隅で本を一冊だけ読み、満足そうな顔をして何事もなかったかのようにエプロンをつけて椅子に座ってました。その間たった2~3分。


そのお子さんから絵本を取り上げて、むりやり席に座らせなくてよかったと心から思った瞬間でした。繰り返される日々の中では、埋もれてしまいそうな、本当に小さなやり取りでしたが、このようなことが、「一人の人間として尊重すること」なのかと、そのお子さんを通して教えてもらいました。

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